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2026-11-02

オランジェットとシトロネット バレンシアのオレンジ、シチリアのレモン、隠すものは何もなく

まずは歯先でそっと。ショコラがきれいに割れ、続いて皮が現れます。やわらかく、ほとんどとろけるようで、砂糖が和らげても決して消し去ることのない、ほのかな苦みを残して。オランジェットは素朴な菓子ですが、何ひとつ許してはくれません。乾いた皮、香りのない柑橘、脂っぽいショコラ。どれかひとつで、すべてが崩れてしまいます。

だからこそ、すべてはエルスタルから遠く離れた、別の太陽の下で始まるのでございます。

Orangette, écorce d'orange de Valence au chocolat noirCitronette, citron Femminello de Sicile au chocolat blancAssortiment orangettes et citronettes

バレンシアのオレンジ

スペインの地中海沿岸、バレンシア地方では何世紀にもわたりオレンジが育てられてまいりました。海と山に挟まれた果樹園は、その名を世界の基準といたしました。求めるのは、厚く肉厚で、エッセンシャルオイルを豊かに含み、折り曲げただけで指先を香らせる皮。メゾンはこの皮をオランジェットに選び、ダークショコラで包んでおります。

シラクーサのフェミネッロ・レモン

シトロネットのために、メゾンはシチリア、とりわけ島の東、シラクーサの地を選びました。フェミネッロ・シラクザーノは、リモーネ・ディ・シラクーサの名で保護される、類まれに力強いレモンでございます。その皮は精油に満ち、いきいきと香り、きっぱりとした酸味を持っております。ホワイトショコラに包まれると理想の対比が生まれ、象牙色の甘さが柑橘の鋭さに応えるのでございます。

砂糖漬けの時間

砂糖漬けの皮は急がせることができません。棒状に切り、ゆっくりと砂糖を含ませ、しなやかで透き通るまで、香りをすべて保ったまま仕上げてまいります。そしてコーティング。純カカオバターのみで、植物油は一切使いません。ショコラは果実を覆い隠してはなりません。最後まで寄り添うものでなければならないのでございます。

最良のものを、その産地から

このこだわりは柑橘にとどまりません。ピスタチオはエトナ山の麓、ブロンテ産。ヘーゼルナッツはピエモンテ州のトンダ・ジェンティーレ・トリロバータ。レーズンはマラガ産。香りはエッセンシャルオイルと天然香料によるもので、創業者ドゥニーズ・クーラン=ベルフロワが特許を取得した製法に従っております。メゾンはまた、クーベルチュールも自家のレシピで仕立てております。

偉大なショコラを作るために、遠い農園の物語を語る必要はございません。必要なのは、中に入れるものを妥協なく選び、忍耐をもって仕上げることでございます。1974年以来、シャルルマーニュ農場が続けてきたのはそのことでございます。残りは、皮とショコラが私どもよりも雄弁に語ってくれるでしょう。